私が教えている教室の一つに、60歳以上の年配の方が多いためか、質疑応答が盛んなクラスがあります。
60歳以上の方で、ビートルズやオールディーズ等を若い頃聞いてこられたような方は、8ビートくらいは慣れてらっしゃるのですが、学校で習う音楽しか知らない方やクラシック音楽しか聞いてこられなかった方は、4分音符以上の感覚がないのです。
ですから、当然裏拍に対する理解がなく(これは慣れの問題なので)たびたびの説明が必要になります。
発声も同じで、今まで間違った発声(戦前に教えられたものや、そのノウハウで未だに教えてる学校教育の問題)をやって来た人はその歴史が長いほど修正に時間がかかります。
他の生徒さんにとっても興味のある質問事項だったりすると、こちらも詳しく説明し始めるので、あっという間に時間が経っちゃいます。
グルーヴは確かに理屈だけでは解決しませんが、言葉に裏拍がない日本語を日常語としている日本人にとって、また、リズム感の悪いJ-popばかり聞いてイヤートレーニングされてしまってる現代日本人にとっては、ある程度の理論付けや理屈でわからせてあげる事も必要だと私は感じています。
私がライブ活動を始めた30年以上前から、リズム感リズム感と言いながら、結局どうにもなっていない日本人の状況は、やはり、ちゃんとした研究者がいない、ノウハウを構築している指導者がいない結果だと思います。
未だに、「黒人の血だよね」とか、「グルーブは言葉で説明できるもんじゃないよ」、とかでごまかしているミュージシャンや講師が多い。あきれてしまいます。
グルーヴは定義付けできます!
それを私は授業でいつもやっているという訳です。
J-POPにしても、ただ、欧米の"スタイル"〜うわべだけまねして、R&Bだ、ラップだ等と言っている現状は嘆きたい状況です。
私としては、公に活動している人がいい演奏家になるのももちろんですが、一般の人の耳が肥えてくれないと現状打破できない、という方針で取り組んでいます。
大衆の耳が肥えていないから日本ではどうしようもないんだとか、それにあわせて売れるものを作らないと売れないんだというのは、やる気のない制作者のいい訳だと思います。
ラジオやテレビの番組制作に関しても同意見ですが、視聴者を教育して行くのも我々音楽提供者の義務ではないでしょうか?
また、私はゴスペルのワークショップのような事を開催していますが、それは一般の方の歌とグルーヴの勉強会で、皆さん大変興味を持って参加継続されています。
あくまで勉強会なので、アメリカのゴスペル協会を疑似体験したいだけの方、ストレス解消だけしたい方には向いてないワークショップです。
ただ、ゴスペル曲を欧米のスタイルだけをまねてコール&レスポンスしても、それでリズム感が良くなる訳でもありません。
とかく形だけで満足してしまう日本人の姿勢を、本質から改革して行けたらいいな、と常に考えています。